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市川で藤原秀之さんが地元初個展 「記憶」テーマに57作品展示

画家・藤原秀之さん、作品「黒の記憶No.10」の前で

画家・藤原秀之さん、作品「黒の記憶No.10」の前で

 市川市在住の画家・藤原秀之さんの個展「藤原秀之展−封入された記憶−」が9月19日、市川市芳澤ガーデンギャラリー(市川市真間5)で始まった。1990年代から現在まで、「記憶」をテーマに制作してきた作品57点を展示する。

機械部品と人物を組み合わせた作品が並ぶ

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 藤原さんは、身の回りの物や風景など、その時々に愛着を持ったものをポリエステル樹脂で固め、絵画の中に残してきた。家族と過ごした時間、故郷である鳥取の風景、市川での日常の出会いや別れ。そうした記憶を作品に「封入」することをテーマに制作を続けている。

 制作の原点には、学生時代に池袋の西武美術館(「セゾン美術館」の旧称)で見た安井賞展がある。画家・有元利夫さんの「花降る日」に感動し、帰りに手に取った画集の中で、日常使っているものを画面に貼り付けた作品に目を奪われた。その作品との出合いが、その後の作風に決定的な影響を与えたという。

 展示は4つのブロックで構成。樹脂で機械部品などを画面に固着した作品から、機械部品と人物を組み合わせた作品、鳥取と市川の風景、市川での日常を題材にした作品までを並べる。市川の里見公園(国府台3)や須和田公園(須和田2)などで見たバラを題材に、機械部品を組み合わせた作品や、散歩中に出会った猫を描いた作品も展示する。

 中でも「黒の記憶No.10」は、2010(平成22)年の「日本芸術センター第4回絵画公募展」で金賞を受賞した作品。藤原さんにとって、これまで続けてきた制作が評価されたことを実感し、その後の制作を支えるきっかけになったという。

 市川に住み始めて45年以上。これまで都内のギャラリーでの個展が中心だったが、今回、初めて地元で個展を開催する。「人との出会いや別れ、風景や物、動植物と触れ合う時間があって、日常を過ごしている。その一つ一つの記憶を生きてきた証しとして、永遠に残したいという思いから作品を制作している。私の作品を見た人それぞれが感じるものがあるはずで、それぞれの記憶もまた静かによみがえってくる。そんな時間と空間を共有できれば」と話す。

 開館時間は9時〜16時30分(最終日は13時まで)。入場無料。今月27日まで(24日は休館)。