「市川のなしフェア」が8月8日、行徳駅前広場で開かれ、市内のナシ農家が生産した旬のナシ「幸水」400袋が販売された。10時からの販売開始が予定されていた会場には、市内外から400人以上が詰めかけた。旬を迎えた市川産ナシを求める来場者でにぎわい、約1時間で完売した。
同フェアは、市川市農業協同組合(JAいちかわ)と市川市農政課から成る市川市農産物等普及協議会が2001(平成13)年から毎年実施し、今年で25年目を迎えた。地域ブランド「市川のなし」をアピールするとともに、市川市の農業への理解と農産物の消費拡大を目的に実施している。
行徳駅前の会場では、今回初めて製作した「市川のなしオリジナルバッグ」に入れて4個入り1,200円、計1600個のナシを販売。400人以上が長蛇の列を作ったため、熱中症予防など体調管理の観点から予定を繰り上げて販売を始めた。幼い子どもと共に訪れた来場者は「市内の南側に住んでいて、あまり市川のナシを知る機会がなかった。近くで開催されることをSNSで知って買いに来た」と話していた。
JAいちかわ経済部の武藤健司さんは「今年のナシは、6月の降水量が平年よりかなり多く、気温も高温の日が少なかったことから、生育に適した環境になった」と話す。幸水の出荷は早い農家で7月下旬から始まり、ほぼ例年並みの時期となったと話し、「今年は雨も多く水分も豊富で甘みがあり、太鼓判を押す出来」と自信を見せる。
市川市経済観光部農政課長の森田かおりさんによると、市川市ではJAいちかわ果樹部会員として185戸(2025年12月末時点)のナシ農家があり、樹園地面積は184ヘクタール(2025年農林業センサス)。年間生産量は約6000トン。
森田さんは「市内ではナシ農園や直売所の多くが北部エリアに集中しているため、南部の行徳・妙典エリアでは採れたてのナシを直接購入する機会が限られていた。こうした取り組みを通して南部地域の方々にも採れたての味を届け、より身近に知ってもらいたい」と話し、「ナシ農家が丹精込めて作った、味が自慢の『市川のなし』をぜひご賞味いただければ」と呼びかける。